ミハイル・トゥシュマロフ

展覧会の絵のトゥシュマロフのオーケストレーションのオープニングバート

ミハイル・トゥシュマロフ
 Mikhail Tushmalov
本名はトゥシマシヴィリ(თუშმალიშვილი, Tushmalishvili)という

生没年・出身地・歿地・墓地
1861年グルジア(ティフリスともいう)で生まれる。民族的にはグルジア人
1896年グルジアで歿

1.職業

ロシアの指揮者
Mikhail Makarevich Tushmalov(1861-1896)-ロシアのバイオリニスト、作曲家、ジョージア出身の指揮者

2.称号

3.経歴

ミハイル・トゥシュマロフは1861年に生まれた。 トビリシで初等音楽教育を受け卒業

1882年にサンクトペテルブルク音楽院に入学し、有名な教授L. Auerアウアーにヴァイオリン、R・コルサコフに作曲を師事した

1885年アウアーのヴァイオリンコースを無事に修了し、アーティストの称号を授与された。作曲コースを勉強するのと並行して、彼は音楽院でヴァイオリンを3年間教えた

1886年ムソルグスキーのピアノ曲《展覧会の絵》の管弦楽曲を作成したのは、サンクトペテルブルク音楽院作曲コースの学生の作品である。 合計で、8つのピースが編曲された(スコアが公開されたときに「Pictures」と名付けた)。トゥシュマロフ版は短縮版であって、曲集全体の編曲ではなかった。ニコライ・リムスキー=コルサコフに師事していた学生時代の1886年には、すでに編曲していたようである。一説によると、リムスキー=コルサコフ自身も《展覧会の絵》の編曲のスケッチに着手したのだが、トゥシュマロフが編曲に取り掛かった頃には構想を放棄したものと推測されている。現在では、モデスト・ムソルグスキーのピアノ組曲《展覧会の絵》を初めてオーケストラ用に編曲した人物として音楽史に名を遺している。

1889年サンクトペテルブルク音楽院を卒業

1890-1891年彼はミハイル・マカロヴィッチ・ツシュマリシュビリによりキエフ歌劇場の指揮者になった

1891年この歌劇場での指揮が認められ、チャイコフスキーの推薦を受け、ワルシャワ州立ボリショイ歌劇場の指揮者のポストについた
オペラ指揮者としてワルシャワとトビリシで活動した
同年11月30日トゥシュマロフによって編曲されたムソルグスキーのピアノ組曲《展覧会の絵》編曲版「Picturesata Exhibition」の初演は、リムスキー・コルサコフの指揮により、サンクトペテルブルクで開催された。このコンサートは、ムッソルグスキーの創造的遺産の普及にとって非常に重要であった。初演の後、リムスキー・コルサコフは彼の学生トゥシュマロフのスコアを修正し、楽譜出版社ベッセル(Bessel’)によって刊行され、トゥシュマロフの死後に改訂版が出版された。現在はカルマス社(Kalmus)によって復刻されている。 トゥシュマロフ版は、「小人」や「ブィドロ」、「テュイルリーの庭園」に加えて、5番め以外の「プロムナード」が省かれており、《展覧会の絵》の編曲としては最も小ぶりである。しかも5番めの「プロムナード」が最初の「プロムナード」に取って代わっている。後の、より技巧がかったラヴェル版に比べると、トゥシュマロフ版は、音色は暗く抑制されており、楽曲の解釈はいかにも「ロシア的」であるとしばしば評されている
トゥシュマロフによるとされる編曲も、しばしば「トゥシュマロフ版およびリムスキー=コルサコフ版」と併記されているが、恩師リムスキー=コルサコフが編曲の作業に関与したかは定かでない。 トゥシュマロフ版《展覧会の絵》は、マーク・アンドレーエの指揮とミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団によって録音され、アカンタ・レーベルから頒布されている(但し「トゥシュマロフ&リムスキー=コルサコフ版」としての扱いである)
Tushmalovのスコアは海外でも注目された

1896年グルジアで歿、35才の若さで夭折した

1911年にアンリ・コンスタン・ガブリエル・ピエルネの指揮で、パリで演奏され、少し後にヘンリー・ウッドがそれに目を向けたことが知られている。 それにもかかわらず、モーリス・ラヴェル(1922)によって編曲されたオーケストラ版のPictures at a Exhibitionが登場した後、トゥシュマロフの編曲版はその関連性を失った

トゥシュマロフのオーケストレーションは、近年Kalmusによって再版されました

4.主な作品

5.その他

録音はアカンタ・レーベルからマーク・アンドレーエの指揮でミュンヘン・フィル演奏のがある

6.初演

7.関連動画

ムソルグスキー《展覧会の絵》(トゥシュマロフによる管弦楽編曲)
ニコライ・アンドレビチ・リムスキー=コルサコフ&ミハイル・ トゥシュマロフ編(管弦楽)
Mussorgsky-Tushmalov: Pictures of an Exhibition (with score)
Munich Philharmonic
Marc Andraea (Conductor)

ムソルグスキー《展覧会の絵》(トゥシュマロフによる管弦楽編曲)
Mussorgsky-Tushmalov ‘Pictures at an Exhibition’ – 1st orchestration (1891)  24:12

参考文献:「クラシック作曲家辞典」、中河原理監修、フェニックス企画編 、東京出版堂、平成4年 / 「音楽史(音楽講座)」堀内敬三著 音楽之友社 / 「偉大なる作曲家のためのカルテ」五島雄一郎著 医療ジャーナル社 / https://ja.m.wikipedia.org/?curid=1841015 / ミハイル・トゥシュマロフ最終アクセス2020年12月6日 / 「wikipedia」 / 「glennmie.blog.s0-net.ne.jp」 / 「dictionary/composer/alkan」 / 「江戸東京年表」吉原健一郎・大濱徹也編 小学館 / 「日本史・世界史 同時代比較年表」楠木誠一郎著 朝日新聞出 / 「名曲辞典」、著者:属啓成、出版:音楽之友社、刊行:昭和44年