ベルリンフィル 小澤征爾/指揮記録

小澤征爾 ベルリンフィル 指揮記録(1966-2016)
通算約166回

1966年
1. 9月21,22,23日
ベートーヴェン《交響曲第一番》
シューマン《ピアノ協奏曲》イ短調
ホルヘ・ボレット(ピアノ)
ヒンデミット《画家マチス》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1968年
4. 6月12,13日
ベートーヴェン《プロメテウスの創造物》序曲
モーツァルト《ピアノ協奏曲》K.503
ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
マーラー《交響曲第1番》「巨人」
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1969年
6. 6月20,21日
ハイドン《交響曲第68番》
グラズノフ《ヴァイオリン協奏曲》
ミシェル・シュヴァルベ(ヴァイオリン)
武満徹《グリーン》ヨーロッパ初演
ヒナステラ:バレエ組曲《エスタンシア》より舞曲
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1970年
8. 6月4,5日
バルトーク《ヴァイオリン協奏曲》
ヘンリック・シェリング(ヴァイオリン)
ブラームス《交響曲第2番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

10. 8月2日
メンデルスゾーン《フィンガルの洞窟》序曲
バルトーク《ヴァイオリン協奏曲第2番》
ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)
ベートーヴェン《交響曲第七番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ザルツブルク, フェストシュピールハウス

11. 10月6日
武満徹《ノヴェンバー・ステップス第1番》ヨーロッパ初演
鶴田錦史(琵琶)
横山勝也(尺八)
ベルリオーズ《幻想交響曲》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1971年
12. 10月29,30日
モーツァルト《交響曲第36番》「リンツ」
メンデルスゾーン《ヴァイオリン協奏曲》ホ短調
エディット・パイネマン(ヴァイオリン)
バルトーク:バレエ音楽《中国の不思議な役人》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1972年
14. 10月25,26日
アイヴズ《宵闇のセントラルパーク》
バルトーク《ピアノ協奏曲第2番》
クリストフ・エッシェンバッハ(ピアノ)
チャイコフスキー《交響曲第6番》「悲愴」
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1973年
16. 10月17,18日
ハイドン《交響曲第73番》「狩」
石井眞木《ポラリテーテン》第二版初演
鶴田錦史(琵琶)
篠崎史子(ハープ)
横山勝也(尺八)
ジェームs・ゴールウェイ(フルート)
ラヴェル《ダフニスとクロエ》全曲
ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団
アントン・リッペ(合唱指揮)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1975年
18. 2月5,6日
アイヴズ《交響曲第4番》
ホルスト・ゲーベル(ピアノ)
ベートーヴェン《交響曲第七番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

20. 9月18,19日 <ベルリン芸術週間>
マーラー《交響曲第8番》「千人の交響曲」
ピラール・ローレンガー(S.)
アナベル・バーナード(S.)・
ゲルティ・ツォイマー(S.)
ルーシー・ピーコック(S.)
ノルマ・プロクター(A.)
マルガ・シムル(A.)
ドナルド・グローブ(T.)
バリー・マクダニエル(Br.)
ジークムント・ニムスゲルン(Bs.)
バイエルン放送合唱団
南ドイツ放送合唱団
北ドイツ放送合唱団
リアス室内合唱団
ベルリン国立大聖堂少年合唱団
ヴォルフガング・マイヤー(オルガン)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

2. 11月22,23,24日
ベルリオーズ《レクイエム》
ヴェルナー・ホルヴェーク(T.)
ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団
リアス室内合唱団
ローランド・バーダー(合唱指揮)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1977年
25. 4月16,17日
ヒンデミット《室内管弦楽のための協奏曲》
ダニエル・コルゼンバ(org.)
ハイドン《協奏交響曲》変ロ長調
れおん・シュピ-ラー(ヴァイオリン)
エバーハルト・.フィンケ(チェロ)
ローター・コッホ(オーボエ)
ギュンター・ピースク(ファゴット)
チャイコフスキー《交響曲第2番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

27. 12月2,3日
バルトーク《弦楽器・打楽器・チェレスタのための音楽》
バルトーク《中国の不思議な役人》
ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1979年
29. 11月10,11日
ワーグナー《トリスタンとイゾルデ》「前奏曲と愛の死」
ブルッフ《ヴァイオリン協奏曲第1番》
イツァーク・パールマン(Vn.)
チャイコフスキー《交響曲第6番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1980年
30. 2月2,4日 (8日青少年音楽会)
アルバート《チェロ協奏曲》
オットマール・ボルヴィッキー(チェロ)
マーラー《交響曲第1番》「巨人」
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

32. 2月6,7,8日
ブラームス《ピアノ協奏曲第2番》
ピーター・ゼルキン(ピアノ)
ストラヴィンスキー《春の祭典》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

35. 12月11,12,13日
J・S・バッハ《前奏曲とフーガ》「聖アンナ」(シェーンベルク編曲)BWV552
J・S・バッハ「装いせよ、おお愛する魂よ」BWV654
J・S・バッハ「来たり、創り主、聖霊なる神よ」BWV667
J・S・バッハ《音楽の捧げもの》より「リチェルカーレ」(ウェーベルン編曲)
J・S・バッハ《マニフィカート》
エディス・ウィーンズ(S.)
コルネリア・ブルコプフ(A.)
リュディガー・ヴォーラーズ(T.)
ヴィクター・フォン・ハーレム(Bs.)
ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団
小澤征爾 ベルリン・フィル
ベルリン フィルハーモニーザール

38. 12月16,17日
モーツァルト《交響曲第36番》「リンツ」
チャイコフスキー《ロココの主題による変奏曲》
ベートーヴェン《交響曲第五番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1982年
40. 5月8,9日
レズニチェック《ドンナ・ディアナ》序曲
ショパン《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》
クリスティアン・ティメルマン(ピアノ)
ベートーヴェン《ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第二番》
ユーディ・メニューイン(ヴァイオリン)
ブラッハー《ピアノと管弦楽のためのロンドン》
ゲルティ・ヘルツォーク(ピアノ)
フォーレ《エレジー》(チェロと管弦楽版)
ピエール・フルニエ(チェロ)
J・シュトラウス《ピッチカート・ポルカ》
クアイスラー《ウィーン奇想曲》
モーツァルト《レチタティーヴとアリア》「どうしてあなたが忘れられるだろうか」
アーリオン・オジェー(S.)
ディヴィット・レヴァイン(ピアノ)
ラロ《チェロ協奏曲》
ザラ・ネルソヴァ(チェロ)
ガーシュウイン《ラプソディー・イン・ブルー》
アレクシス・ワイセンベルク(ピアノ)
アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
サラサーテ《ツィゴイネルワイゼン》
ストラヴィンスキー《火の鳥》「フィナーレ」
レオポルト・モーツァルト《おもちゃの交響曲》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

42. 5月18,19日
ハイドン オラトリオ《天地創造》
キャスリーン・バトル(S.)
エバーハルト・ビュヒナー(T.)
ベンジャミン・ラクソン(Br.)
ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

44. 6月22,23,24日
バイヤー《ギリシャ》3つの弦楽器群のための音楽
ラヴェル《ピアノ協奏曲》ト長調
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ベートーヴェン《交響曲第七番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

47. 6月26,27日
ショパン《ピアノ協奏曲第2番》
クリスティアン・ツィメルマン(ピアノ)
ベルリオーズ《幻想交響曲》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1983年
49. 6月7,8日
モーツァルト《魔笛》序曲
モーツァルト《ピアノ協奏曲第21番》
ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
チャイコフスキー《交響曲第5番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

51. 6月10日,11日
メンデルスゾーン《フィンガルの洞窟》序曲
シベリウス《ヴァイオリン協奏曲》
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
ブラームス《交響曲第4番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

53. 12月15,16日
モーツァルト《セレナーデ第10番》
ベルリン・フィル管楽器奏者
マーラー《子供の魔法の角笛》
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br.)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1984年
55. 6月10日 ザルツブルク
モーツァルト《魔笛》序曲
モーツァルト《ヴァイオリン協奏曲第5番》
アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
チャイコフスキー《交響曲第5番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ザルツブルク祝祭大劇場

57. 6月15,16日
J・s・バッハ《ブランデンブルク協奏曲第5番》
カール・ハインツ・ツェラー(フルート)
安永徹(ヴァイオリン)
内田光子(ピアノ)
D・ミュラー⁼ジーメンス《ヴィオラ協奏曲》
ウォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
メシアン《異国の鳥たち》
内田光子(ピアノ)
バッハ《管弦楽組曲第2,3番》(マーラー編)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

59. 6月19,20日
ベルク《抒情組曲》第3楽章
ツェムリンスキー《交響的歌曲》
フランツ・グルントヘーバー(Br.)
ブラームス《交響曲第1番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

61. 6月23,24日
メンデルスゾーン オラトリオ《エリア》
エディス・ウィーンズ(S.)
キャサリン・チェシンスキー(Ms.)
ペーター・シュライアー(T.)
ベンジャミン・ラクソン(Br.)
ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

63. 12月18,19日
メンデルスゾーン《フィンガルの洞窟》
メンデルスゾーン《ヴァイオリン協奏曲》
ヴィクトリア・ムローヴァ(ヴァイオリン)
ベルク《7つの初期の歌》
ホーカン・ハーケゴール(Bs.)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1985年
65. 5月25日 ザルツブルク
ベートーヴェン《ピアノ協奏曲第一番》
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ブラームス《交響曲第4番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ザルツブールク、フェストシュピルハウス

66. 6月20,21日
ストラヴィンスキー《レクイエム・カンティクルス》
ジャン・ヘンシェル(S.)
ベルベル・カイザー(A.)
ベンジャミン・ルクソン(Br.)
リアス室内合唱団
J・S・バッハ《2つのヴァイオリンのための協奏曲》
アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
サルヴァトーレ・アッカルド(ヴァイオリン)
プロコフィエフ バレエ《ロメオとジュリエット》組曲第1,2番
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

68. 11月12,13日
ブルッフ《ヴァイオリン協奏曲第1番》
ピエール・アモイヤル(ヴァイオリン)
ブルックナー《交響曲第2番》ハース版
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

70. 11月15,16日
ブリテン《戦争レクイエム》
ユリア・ヴァラディ(S.)
フィリップ・ラングリッジ(T.)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br.)
エルンスト・ゼンフ室内合唱団
ベルリン国立大聖堂少年聖歌隊
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1986年
72. 4月5,6日
メシアン《アッシジの聖フランチェスコ》より第3,7,8場
ジョセ・ヴァン・ダム(Br.)
ケネス・リーゲル(T.)
マリア・ファーウスタ・ガッラミーニ(S.)
クラウス・グーチェ(Bs.)
オット=ポール・クスター(T.)
ジョージ・フォーチュン(Br.)
ベルント・グリカラト(Bs.)
フレデリック・マーティン(Bs.)
BBC合唱団
BBC交響楽団合唱団
ジャンヌ・ロリオ
ドミニク・キム
ヴァレリー・アルトマン=クラヴェリー(オンド・マルトノ)
フェレディ・ミュラー(シロフォン)
ゲルノット・シュルツ(シロリンバ)
シュテファン・フォイリヒ(マリンバ)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

74. 5月17日 ザルツブルク祝祭大劇場
ショパン《ピアノ協奏曲第1番》
アレクシス・ワイセンベルク(ピアノ)
ブルックナー《交響曲第2番》1877年稿
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ザルツブルク祝祭大劇場

75. 10月15日 ボストン
ベートーヴェン《交響曲第四番》
ブラームス《交響曲第1番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ボストン シンフォニーホール

76. 10月28日 東京
ブラームス《交響曲第1番》
ブラームス《交響曲第2番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
東京 サントリー・ホール

77.10月29日 東京
ベートーヴェン《交響曲第4番》
ブラームス《交響曲第1番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
東京 サントリー・ホール

78. 10月30日 東京
シューベルト《交響曲第7番》「未完成」
R・シュトラウス《英雄の生涯》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
東京 サントリー・ホール
『1986年サントリーホールでのベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と小澤征爾
東京のサントリーホールは世界でも有​​数のコンサートホールで、多くの客演を経てベルリン・フィルハーモニー管弦楽団にとって第二の拠点とも言える存在となっている。
1986年のこの録音は、サントリーホールがオープンしてわずか数週間後の同オーケストラの初演奏を記録しています。小澤征爾が、リヒャルト・シュトラウスの名手による交響詩「英雄の生涯」とフランツ・シューベルトの心を打つ激しい「未完成交響曲」を指揮している。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と日本の聴衆は、常に深い相互の愛情を特徴とする特別な関係を築いてきた。ですから、1986年10月12日の東京サントリーホールのオープン後、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が初めて招待された海外のオーケストラであったことは驚くに当たらない。それ以来、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は日本ツアーのたびに、東京のクラシック音楽の会場に戻ってきた。
オーケストラも、このホールでとてもくつろいだ気分になっているに違いない。サントリーホール(醸造・蒸留会社にちなんで名付けられた)の建築は、ブドウ畑のように傾斜した観客席を備え、ベルリン・フィルハーモニーのラインから明らかに影響を受けているからだ。ホールの音響設計には豊田泰久氏が起用された。豊田氏は後に、ロサンゼルスのウォルト・ディズニー・コンサートホール、ベルリンのピエール・ブーレーズ・ザール、ハンブルクのエルプフィルハーモニーの音響設計も手がけた。
ホールの開館時にオーケストラが行った2回のコンサートは、当初、ホール建設のアドバイザーを務めていた当時の首席指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンの指揮で行われる予定だったが、健康上の理由でキャンセルとなった。しかし、ヨーロッパとアジアの音楽文化の架け橋の一人であり、同時にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の親しい友人でもある小澤征爾以上に適任の指揮者はいなかった。オーケストラと50年以上共演してきたこの日本人マエストロは、2016年にオーケストラの名誉団員に任命された。
コンサートプログラムには、交響曲のコアレパートリーから、リヒャルト・シュトラウスの広大で卓越した技巧による交響詩「 英雄の生涯」 と、フランツ・シューベルトのどちらかといえば内向きで心を打つほど強烈な第7交響曲(2楽章形式のため「 未完成」として知られる)という、まったく異なる2つの作品が含まれている。』
参考/資料 https://www.digitalconcerthall.com/en/concertsから要約

79. 11月26,27日
バルトーク《弦楽器,打楽器とチェレスタのための音楽》
ブラームス《ピアノ協奏曲第1番》
クリスティアン・ツィメルマン(ピアノ)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

81. 11月29,30日
ヘンデル《合奏協奏曲》第12番
安永徹(ヴァイオリン)
エミル・マース(ヴァイオリン)
オトマール・ボルヴィツキー(チェロ)
フランク・マウス(チェンバロ)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1987年
83. 6月24,25日
ハイドン《交響曲第60番》
ブラッハー《パガニーニの主題による変奏曲》
チャイコフスキー《ピアノ協奏曲第1番》
アンドレイ・ガヴリーロフ(ピアノ)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

85. 6月27,28日
ウェーバー《オイリアンテ》序曲
ヒンデミット《シンフォニア・セレーナ》
ベートーヴェン《交響曲第八番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1988年
87. 5月21日 ザルツブルク
シューマン《交響曲第2番》
バルトーク《管弦楽のための協奏曲》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ザルツブルク祝祭大劇場

88. 5月27,28日
ブラームス《交響曲第3番》
バルトーク《管弦楽のための協奏曲》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

90. 5月30,31日
ベートーヴェン《レオノーレ》序曲第二番
バルトーク《ヴィオラ協奏曲》
ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
チャイコフスキー《交響曲第4番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

92. 6月21,22日
ワーグナー《タンホイザー》序曲
ヘンデル《ハープ協奏曲》op.4-6
吉野直子(ハープ)
ブルックナー《交響曲第7番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

93. 6月24,25日
ハイドン《交響曲第93番》
オルフ《カルミナ・ブラーナ》
エディタ・グロベローヴァ(S.)
ジャン・エイラー(T.)
トーマス・ハンプソン(Bs.)
晋友会合唱団
ベルリン国立大聖堂児童合唱団
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

95. 9月1日 ルツェルン
ハイドン《交響曲第93番》
ブルックナー《交響曲第7番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ルツェルン-クンストハウス

1989年
96. 4月20,21日
プロコフィエフ《交響曲第7番》
安生 慶《二胡協奏曲》「古典」
ジャン・ジェンホワ(二胡)
リュウ・ティアンファ《山を越える鳥たちの歌》
ベートーヴェン《交響曲第二番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

98. 5月13日 ザルツブルク
マーラー《交響曲第7番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール
ザルツブルク祝祭大劇場 

99. 5月15日 ザルツブルク
ベートーヴェン《交響曲第二番》
バルトーク《ヴィオラ協奏曲》
ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
ラヴェル《ダフニスとクロエ》第2組曲
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ザルツブルク祝祭大劇場

100. 6月13,14日
ワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第1幕前奏曲
ベルク《管弦楽のための3つの小品》
ブラームス《ピアノ協奏曲第1番》
アンドラーシュ・シフ(ピアノ)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

102. 6月17,18日
マーラー《交響曲第7番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

104. 12月30,31日
カール・オルフ《カルミナ・ブラーナ》
キャスリーン・バトル(S.)
フランク・ロパード(T.)
トーマス・アレン(B.)
晋友会合唱団
ベルリン国立少年合唱団と大聖堂合唱団
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール
『1989年大晦日コンサートで小澤征爾がオルフの《カルミナ・ブラーナ》を指揮した。
「オー・フォルトゥナ」 – カール・オルフのカルミナ・ブラーナは、運命の女神への力強い祈りで始まる。中世のテキストは、権力と嫉妬、酒とギャンブル、愛と抑えきれない生きる喜びなどのテーマを扱っている。この作品は、メロディーの感情的な即時性により、20 世紀で最も人気のある作品の 1 つになった。1989 年の大晦日コンサートでは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が小澤征爾指揮のカルミナ・ブラーナで観客に新年の華々しいスタートをプレゼントした。
小澤征爾は、1966年にフィルハーモニー管弦楽団と鮮烈なデビューを果たして以来、オーケストラの常連客でした。2人のコラボレーションからすぐに友情が芽生え、親しみやすい指揮者は楽譜の詳細な知識を維持しながら、常にミュージシャンの解釈の自由を認めるという特徴があった。1989年の夏、首席指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤンが亡くなった後、小澤は伝統的な大晦日コンサートの指揮を任された。
カール・オルフの『カルミナ・ブラーナ』は、フィルハーモニー管弦楽団と小澤征爾、ソリストのキャスリーン・バトル、フランク・ロパルド、トーマス・アレン、東京新友会合唱団、ベルリン国立歌劇場管弦楽団と共演し、洗練されたシンプルさが光るカンタータである。数え歌を思わせるメロディーは、まるで昔のもののように響く。洗練された主題や対位法ではなく、オルフの作品は脈打つようなエネルギーと爽快なクライマックスで魅了する。
参考/資料 https://www.digitalconcerthall.com/en/concertsから要約

1990年
106. 1月23,24日
プロコフィエフ《交響曲第5番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

108. 1月27,28日
シューベルト《交響曲第5番》
ティペット《二つの弦楽オーケストラのための協奏曲》
マーラー《亡き子をしのぶ歌》
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br.)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

110. 5月27日 ザルツブルク
ハイドン《交響曲第86番》
ブルックナー《交響曲第4番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

111. 11月27,28日
ボッケリーニ《チェロ協奏曲第2番》
ドヴォルジャーク《チェロ協奏曲》
シュニトケ《チェロ協奏曲第2番》
ムスティラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1992年
113. 11月12,13,14日
バルトーク《弦楽器,打楽器とチェレスタのための音楽》
チャイコフスキー《交響曲第1番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

116. 11月18,19,20日
ウェーバー劇音楽《トゥランドット》序曲、行進曲
ヒンデミット《ウェーバーの主題による交響的変容》
メンデルスゾーン《真夏の夜の夢》
マリア・ファウスタ・ガラミーニ(S.)
カミーレ・カバッソ(Ms.)
マルテ・ケラー(語り)
エルンスト・ゼンフ女声合唱団
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1993年
119. 6月15,16,17日
シューマン《ピアノ協奏曲》
マリア・ジョアン・ヒリス(ピアノ)
R・シュトラウス《ツァラトゥストラはかく語りき》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

122. 6月20日 ベルリン
リムスキー=コルサコフ《ロシアの復活祭》序曲作品36
チャイコフスキー《くるみ割り人形》組曲
ボロディン《イーゴリ公》「ダッタン人の踊り」
ストラヴィンスキー《火の鳥》組曲第2番
チャイコフスキー《1812年序曲》
ハチャトゥリアン《ガイーヌ》組曲第3番「剣の舞」
チャイコフスキー《弦楽セレナーデ》 ハ長調 作品48
ヨハン・シュトラウス《ラデツキー行進曲》
ポール・リンケ《ベルリンの風》
小澤征爾 ベルリン・フィル
ベルリン ヴァルトビューネ
『小澤征爾がヴァルトビューネでロシアンナイトを指揮した
ロシアほどダイナミックな作品でクラシック音楽の世界を豊かにしてきた国は他にほとんどない。ベルリンのヴァルトビューネで行われたコンサートでは、チャイコフスキーの繊細に回転する《くるみ割り人形》がストラヴィンスキーの壮大な《火の鳥》とボロディンの《ダッタン人の踊り》の古風な重厚さと組み合わされ、この点がよく示された。このロシアンナイトの指揮者は小澤征爾で、彼のエネルギーと躍動感も同様に際限がないように思われた。
今ではベルリンの音楽界に定着しているこの行事は、1984年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団がベルリン真夏の夜の夢の文化祭を記念して、同楽団史上初めてヴァルトビューネでコンサートを開催した実験から始まった。土砂降りの雨にもかかわらず、約2万人の音楽愛好家がグリューネヴァルトの端で行われたこのイベントに集まり、ラインハルト・ペータース指揮による多彩なプログラムを聴いた。プログラムは野外での最高の形で終了し、壮大な花火が打ち上げられた。それ以前には、チャイコフスキーの「1812年序曲」の演奏時に大砲と火薬の煙が鳴り響いていたが、これはオーケストラの第10回夏のコンサートで演奏されたのと同じ作品で、小澤征爾が音楽愛好家を再びヴァルトビューネに招いてロシアの夜を催した。
プログラムには、軍楽だけでなくダンス音楽も含まれていました。ロシアには、長く輝かしいバレエの伝統があるからです。チャイコフスキーの《くるみ割り人形》は、1882年にサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場で初演され、現在も世界中のバレエ団によって、特にクリスマスには上演されています。ストラヴィンスキーの《火の鳥》は、彼の3つの「ロシア」バレエの最初のもので、それからわずか30年後に、セルゲイ・ディアギレフの有名なバレエ・リュスによるパリでの公演で初めて日の目を見た。両作曲家は、それぞれのスコアからコンサートホール用の組曲を準備しましたが、野外公演もまったく同様に効果的である。
夜は、キリストの復活を壮大な音色で祝うリムスキー=コルサコフの《ロシアの復活祭》序曲で始まりました。ボロディンのオペラ《イーゴリ公》の「ダッタン人のの踊り」も負けず劣らず迫力があり、ポロヴェツ人のハンであるコンチャークの宮廷で、ハンの捕虜であるイーゴリ公を感心させるために上演された祝賀会のクライマックスを飾っています。ヴァルトビューネでは、プログラムの最後の2つの項目、ヨハン・シュトラウスの《ラデツキー行進曲》と、もう一つの定番であるパウル・リンケの《ベルリンの風》が、この音楽の真夏の夜の夢を生き生きと締めくくった。』
参考/資料 https://www.digitalconcerthall.com/en/concertsから要約

1994年
123.5月31日6月1日
ベルリオーズ《ファーストの劫罰》
マルグリード(S.):ヴァルトラウト・マイヤー
ファースト(T.):ヴィンソン・コール
メフィストフェレス(Br.):セルゲイ・レイフェルクス
ブランデル(Bs.):ハンス・ペーター・シャイデガー
ライプツィヒMDR合唱団
エルンスト・ゼンフ合唱団
テルツ少年合唱団
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

125. 10月27,28,29,30日
武満徹《弦楽のためのレクイエム》
メンデルスゾーン《交響曲第1番》
バルトーク《弦楽のための協奏曲》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1996年
129. 5月30,31日6月1日
マックス・レーガー《ピアノ協奏曲》
ピーター・ゼルキン(ピアノ)
R・シュトラウス《アルプス交響曲》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

1997年
132. 11月6,7,8,9日
アンリ・デュティユー《時の影》
ベルリオーズ《デ・テウム》
ポール・グローヴス(T.)
エルンスト・ゼンフ合唱団
ベルリン少年合唱団
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

136. 11月12,13,14日
ドヴォルジャーク《チェロ協奏曲》
R・シュトラウス 交響詩《ドン・キホーテ》
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

2002年
139. 6月12,13,14日
ジョン・コリリアーノ《交響曲第2番》
チャイコフスキー《ピアノ協奏曲第1番》
アルカディ・ヴォロドス(ピアノ)

2003年
142. 6月29日 ガーシュイン・ナイト
ガーシュウイン《パリのアメリカ人》キャンベル=ワトソン改訂版
ガーシュウイン《ラプソディ・イン・ブルー》グローフェ編
マーカス・ロバーツ・トリオ
ガーシュウイン《ヘ長の協奏曲》マーカス・ロバーツ編
マーカス・ロバーツ・トリオ
マーカス・ロバーツ《Cole after Midnight》
マーカス・ロバーツ・トリオ
ガーシュウイン《Strike up the Band》序曲 ドン・ローズ編
ガーシュウイン《I Got Rhythm》
マーカス・ロバーツ・トリオ
ポール・リンケ《ベルリンの風》
マーカス・ロバーツ・トリオ
マーカス・ロバーツ(ピアノ)
ローランド・ゲラン(ベース)
ジェイソン・マルサリス(ドラムス)
小澤征爾 ベルリン・フィル
ヴァルトビューネ・ベルリン
『小澤征爾がヴァルトビューネでガーシュイン・ナイトを指揮した。
ジョージ・ガーシュインは野外コンサートで演奏するのが大好きだったので、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が2003年のヴァルトビューネコンサートを彼の最も有名な作品のみで演奏するのは当然のことであった。指揮者の小澤征爾はマーカス・ロバーツ・トリオのサポートを受け、《巴里のアメリカ人》、《ラプソディ・イン・ブルー》、 《ヘ長の協奏曲》を演奏し、ヴァルトビューネを広大なジャズクラブに変貌させた。
これは今では人気の伝統であり、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第20回ヴァルトビューネ・コンサートも例外ではなかった。今回も、シーズンの終わりを告げるリラックスした気楽な雰囲気が漂い、観客全員がメキシカン・ウェーブを即興で何度も演奏し、アリーナに夕闇が訪れると線香花火やライターが振られ、最後のアンコールはいつものようにパウル・リンケのベルリンの風であった。
指揮者の小澤征爾が選んだその夜のソリストも、ガーシュインのジャズへのルーツを強調するものだった。ピアノはマーカス・ロバーツ。伝統的なジャズからウィットに富んだ即興演奏、そして最終的にはクラシック音楽へと切り替える名手としての能力を持つ、現代で最も多才なジャズミュージシャンの一人だ。彼は小澤と定期的に共演している。彼はトリオの他のメンバー、ベースのロラン・ゲランとパーカッションのジェイソン・マルサリスとともに、《ヘ長ラプソディ・イン・ブルー》のソロの部分を通常のジャムセッションに変え、また、《ヘ長ヘ長の協奏曲》も、ジャズの要素を強調したロバーツ自身のアレンジで演奏され、同様に変化した。
小澤征爾にとって、アメリカ音楽は母国語と言えるかもしれない。それは彼が40年以上アメリカに住み、レナード・バーンスタインを師としていたからである。2003年のコンサートはガーシュインの 《巴里のアメリカ人》で幕を開け、ベルリン・ツァイトゥング紙の評論家が指摘したように、小澤が「アニメの緊張感から感情を揺さぶる哀歌まで、まさにマーラー流の写実的な要素の豊かさを表現した多彩な演奏スタイルで、その要素が荒々しく奮い立たせたり、陰鬱な宵の口調になったりする」ことで、観客を魅了する道を歩み始めていたことは最初から明らかだった。その夜はロバーツ自身の作曲作品の1つと、アンコールとしてガーシュインの名曲2曲で締めくくられた。それは間違いなくガーシュイン自身を喜ばせたであろう大成功のイベントだった。
参考/資料 https://www.digitalconcerthall.com/en/concertsから要約
143. 10月10,11,12日
フランク・マルタン《7つの管楽器、ティンパニ、打楽器と弦楽のための協奏曲》
ブルックナー《交響曲第7番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

2005年
146. 2月10,11,12日
ハイドン《交響曲第98番》
ショスタコーヴィチ《交響曲第10番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

149. 12月1,2,3日
シェーンベルク 交響詩《ペレアスとメリザンド》
ベートーヴェン《交響曲第七番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

2007年
152. 4月20,21,22日
ベートーヴェン《ピアノ協奏曲第二番》
ピエール=ロラン・エマール(ピアノ)
ブルックナー《交響曲第2番》ハース版
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

155. 5月24,25,26日
プロコフィエフ《ピアノ協奏曲第2番》
ユンディ・リ(ピアノ)
チャイコフスキー《交響曲第1番》

2008年
158. 1月23日 カラヤン生誕100年記念公演
ベートーヴェン《ヴァイオリン協奏曲》
アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
チャイコフスキー《交響曲第6番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール

159. 1月25日 カラヤン生誕100年記念公演
ベートーヴェン《ヴァイオリン協奏曲》
アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
チャイコフスキー《交響曲第6番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
パリ サル・プレイエル

160.1月26日 カラヤン生誕100年記念公演
ベートーヴェン《ヴァイオリン協奏曲》
アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
チャイコフスキー《交響曲第6番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ルツェルン カルチャー・コングレスセンター

161. 1月28日 カラヤン生誕100年記念公演
ベートーヴェン《ヴァイオリン協奏曲》
アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
チャイコフスキー《交響曲第6番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ウィーン楽友協会

162. 3月16,21日
ベートーヴェン《ヴァイオリン協奏曲》
アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
プロコフィエフ《交響曲第10番》
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ザルツブルク祝祭大劇場

2009年
164. 1月29,30,31日
メンデルスゾーン《ピアノ協奏曲第1番》
ラン・ラン(ピアノ)
ブルックナー《交響曲第1番》リンツ稿ノヴァーク版
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール
『小澤征爾がブルックナーの交響曲第1番を指揮した。
アントン・ブルックナーは、《交響曲第1番》を「生意気な乙女」と呼んでいます。実際、このような陽気な熱狂は、ブルックナーの他の作品には見られない。クライマックスはフィナーレで、ブルックナーはポリフォニックな作曲法の優れた技巧と力強激しさをい融合させている。指揮者は、親しい友人であり、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の名誉団員でもある小澤征爾です。
ブルックナーは、後期の交響曲とは異なり、第1番ではまだ後世への試みはしていない。その代わりに、まだ40代前半で自信にあふれた作曲家は、交響曲というジャンルを探求していた。しかし、彼は偉大な先人たちの追随者を装ってはいなかった。私たちはすでに、行進曲のような第1楽章から即興的でためらいがちなアダージョ、そして悪魔的なスケルツォまで、ブルックナーの紛れもない表現法と多くの独創的なインスピレーションを聴くことができる。クライマックスはフィナーレで、そこでブルックナーは、卓越したポリフォニーの熟練度と音の力強さを組み合わせている。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が、小澤征爾とのこのコンサートまで、このオリジナルの交響曲を25年間演奏していなかったとは信じ難い。雑誌「クラシックインフォ」は次のよう に評した。「指揮台の上で時を超えた謎めいた魔術師である小澤は、ブルックナーのこの初期の作品の鋭い対比、力強い爆発、暗く熱狂的な静寂の瞬間、そして驚きの効果を誇張することなく強調した。小澤は、楽譜の落とし穴を抜けるようにオーケストラを導き、記憶を頼りに、そしてミュージシャンに細心の注意を払いながら指揮し、最後には彼らの多くと握手し、忠実で強い忠誠心で報われた。」』
参考/資料 https://www.digitalconcerthall.com/en/concertsから要約
165. 5月15,16,17日
メンデルスゾーン《エリヤ》オラトリオ
アンネッテ ダッシュ(S.)
ガル・ジェイムズ(S.)
ナタリー・シュトゥッツマン(A.)
ナディーヌ・ヴァイスマン(A.)
ポール・オニール(T.)
アンソニー・ディーン・グリフィー(T.)
マティアス・ゲルネ(Br.)
フェルナンド・ハヴィエル・ラド(Bs.)
ヴィクトール・ルード(Bs.)
ベルリン放送合唱団
テルツ少年合唱団
サイモン・ハルシー(コーラス指揮者)
小澤征爾 ベルリンフィルハーモニー
ベルリン フィルハーモニーザール
『作曲家の生誕200年を記念して、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、ヘルベルト・フォン・カラヤンの時代から同楽団の常任客員指揮者の一人であり、2016年4月に同楽団の名誉団員に任命された小澤征爾の指揮でこの作品を上演した。小澤は特に《エリヤ》を好み 、1984年にはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による同曲の珍しい公演を指揮した。
このコンサートでは、名だたるソリストたちからなるアンサンブルを、タイトルロールのマティアス・ゲルネが率いた。ゲルネは、リート歌手としてロマン派ドイツ音楽の最も優れた解釈者の一人である。
メンデルスゾーンの《エリヤ》を小澤征爾、マティアス・ゲルネ、アンネッテ・ダッシュと共演した
多くの人にとって、オラトリオ《エリヤ》はメンデルスゾーンの最高傑作である。それは、心を奮い立たせる合唱と驚くほど美しいアリアだけでなく、何よりも作品の劇的な力強さによるもので、時には「メンデルスゾーンの書かれていないオペラ」とも呼ばれます。ここでは、小澤征爾が、タイトルロールのマティアス・ゲルネ、アンネッテ・ダッシュ、アンソニー・ディーン、ナタリー・シュトゥッツマンとともに、素晴らしいアンサンブルを指揮した。
ロマン派の作曲家の中で、フェリックス・メンデルスゾーンほどバッハやヘンデルの音楽の再発見に貢献した人はほとんどいない。メンデルスゾーンは自身の作品でもバロックの巨匠たちの影響を受けており、それは特に彼の偉大なオラトリオ「聖パウロ」 と 「エリヤ」に顕著に表れている。後者は1846年にバーミンガムで作曲者自身の指揮により初めて英語で演奏されたが、メンデルスゾーンがその後まもなく亡くなり、この作品のドイツ初演を目にすることはなかったため、予想外にもある種の遺産となった。
これは精神的な意味で作曲家の最後の言葉でもある。旧約聖書の主題によって、彼は自分のユダヤのルーツとキリスト教への信仰の両方を肯定することができた。テキストの構成から、来るべき救世主の預言はイエスを指していることが明確にわかる。このオラトリオはメンデルスゾーンの最も魅力的な作品の1つで、豊かな旋律のインスピレーションとドラマティックな興奮が見事に融合している。優美で優雅な音楽が主流のメンデルスゾーンのイメージとは対照的に、預言者の性格は、特にその荒々しく、屈せず、反抗的な性格において前面に出ている。
参考/資料 https://www.digitalconcerthall.com/en/concertsから要約

2016年
166. 4月8,10日
モーツァルト《弦楽セレナーデ》第10番
ベートーヴェン《エグモント》序曲
ベートーヴェン《合唱幻想曲》
ピーター・ゼルキンピアノ
ベルリン放送合唱団
小澤征爾 ベルリン・フィル
ベルリン フィルハーモニーザール
『小澤征爾がベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に復帰した。
嬉しい再会。病気のため長い不在の後、小澤征爾が2016年4月に再びベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者として復帰した。この夜の焦点はウィーン楽派第一楽派である。指揮者なしでオーケストラのメンバーが演奏するモーツァルトのセレナーデ・グラン・パルティータに続いて、ベートーヴェンのエグモント序曲と合唱幻想曲が演奏される。この作品は紛れもなく第九交響曲の先駆けとなる作品である。
1973年から2002年までボストン交響楽団の首席奏者、2002年から2010年までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた小澤は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮台に立つたびに(彼は頻繁に、そして定期的に)、古典的かつロマン派的なプログラムを組み、しばしばモダニズムを少し加えた。2009年5月に行われた同楽団との最後のコンサートでは、メンデルスゾーンのオラトリオ《エリヤ》を指揮し、そのロマン派的な解釈は聴衆と批評家の両方に感銘を与えた。公演の準備中、小澤はデジタル・コンサートホールのインタビューで、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の好きなところを明かした。「メンバー全員が室内楽奏者のように演奏します。これはとても重要です。それがこのオーケストラの伝統を作っているのだと思います。」
このコンサートは第一ウィーン楽派に捧げられたもので、モーツァルトの「グラン・パルティータ」に続いてベートーヴェンの《エグモント》序曲と合唱幻想曲が演奏された。《合唱幻想曲》は当時前例のない珍しい作品で、ピアノ幻想曲、交響曲、協奏曲、弦楽四重奏、合唱曲、即興、変奏曲、行進曲、歌曲、賛美歌など、さまざまな音楽形式が融合されている。そして最後に、これは第九交響曲の準備練習でもある。
2016年4月10日小澤征爾がベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の名誉団員に任命されるた。
デジタルアーカイブには、2016年4月に小澤征爾氏がベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の名誉団員に任命され、日本人指揮者とオーケストラのコラボレーション50周年を迎えた様子を映し出しているビデオがある。
2016年4月10日共演50周年を迎えた今年、小澤征爾は長い休養を経てベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に復帰し、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの2作品を指揮した。同郷の樫本大進氏と対談するビデオもある。
参考/資料 https://www.digitalconcerthall.com/en/concertsから要約

資料 https://www.digitalconcerthall.com/en/concerts